アメリカの年末年始、オペアはどう過ごす?

はじめに
アメリカの冬といえばクリスマス。一年の中でも特に大きなイベントです。子どもたちは冬休みに入り、オペアも普段とは少し違うスケジュールで過ごすことが多くなります。 一方で、クリスマスが終わったあとの「お正月」は、日本人にとっては一年の始まりを感じる大切な行事ですよね。しかしアメリカでは、クリスマスの盛り上がりがとても大きい分、お正月は驚くほどあっさりと過ぎていきます。 日本人として初めて海外でお正月を迎えると、この時期は特にホームシックになりやすいかもしれません。アメリカではおせち料理や初詣を楽しむことは難しく、日本にいる家族から送られてくる写真や連絡を見て、寂しさを感じてしまう人も多いと思います。 そこで今回は、アメリカでオペアとして過ごす年末年始の様子や、実際に私自身が経験したことを交えながら、ホームシックになったときの対処法についてもお伝えしていきます。
アメリカの年越し
日本では、大晦日は静かに家で過ごす人も多いですよね。年末になると、会社は29日頃に仕事納めとなり、街全体が「年末モード」に入ります。大晦日当日は、スーパーや商業施設も普段より混雑したり、閉店時間も早まることが多く、買い物は早めに済ませておく必要があります。 年末の大掃除を終え、家でゆっくり年越しそばを食べながらテレビの特番を見る人もいれば、カウントダウンイベントに参加したり、除夜の鐘を撞きにお寺へ行ったりする人もいます。人それぞれの過ごし方はありますが、日本の大晦日にはどこか「一年を締めくくる日」としての特別感があります。
一方、アメリカでは大晦日はそれほど大きなイベントという位置づけではありません。祝日ではないため、仕事に行く人も多く、日本のような「仕事納め」といった明確な区切りはありません。私がオペアとして過ごしていたホストファミリーも、大晦日だからといって特別なことはなく、普段通り仕事に出かけていました。 お店も多くが営業しており、スーパーやショッピングモールで普通に買い物ができるのも、日本との大きな違いのひとつです。夕方以降は営業時間を短縮するお店もありますが、「年末でどこも閉まっている」という感覚にはなりにくく、街の雰囲気も比較的落ち着いています。
私はオペア1年目の大晦日は、ホストファミリーの家で新年のカウントダウンを過ごしました。住んでいたのは、サンフランシスコの対岸にあるオークランドの丘の上に建つ家で、高台にあったこともあり、窓からは街の景色がよく見えました。 年が明けるカウントダウンの直後、対岸のサンフランシスコで打ち上がる花火が遠くに見えて、静かな年越しの中にも少しだけ特別感を感じたのを、今でもよく覚えています。 ただ、部屋の中にはまだクリスマスツリーが飾られていて、「アメリカでは年末年始も、クリスマスの延長にあるイベントなんだな」と感じた瞬間でもありました。

お正月に感じるホームシック
アメリカでも元旦は祝日のため、お休みの人が多いです。ただし、2日からはすぐに通常運転に戻り、日本のように三が日は休みでお正月ムードが続く、ということはありません。 元旦であっても、おせち料理やお餅を食べる習慣はなく、親戚が集まる特別な日でもありません。ホストファミリーと普通の1日を過ごす中で、日本にいる家族からの連絡や写真で、おせちやお雑煮を見ると、急に寂しさが込み上げてきました。 もちろん、家族に会えないことや日本のお正月料理が食べられないことも理由のひとつですが、それ以上に寂しかったのは、「お正月気分を共有できないこと」だったように思います。自分の中では特別な日なのに、ホストファミリーにとってはあくまで普段と変わらない1日。その温度差が、より一層寂しさを強くしていました。 私は8月に渡米し、お正月を迎えた頃にはアメリカで4〜5か月ほど過ごしていましたが、このときが、はじめて強くホームシックを感じた瞬間でした。そして、すぐに日本人オペアの友人に連絡して話したことを今でも覚えています。同じ文化を共有できる相手がいることは、海外生活の中で本当に心強いものだと感じました。

お正月に旅行をするのもおすすめ
アメリカではお正月らしい行事が少ない分、この時期を利用して旅行をするのもひとつのおすすめです。元旦は祝日で休みになる人が多く、ホストファミリーによっては数日間まとまったお休みをもらえる場合もあります。 日本のお正月と比べると、街全体に特別な雰囲気はありませんが、その分「せっかくならどこかに出かけてみよう」と気持ちを切り替えやすい時期でもあります。観光地もクリスマスほど混雑しておらず、冬ならではの景色を楽しめる場所が多いのも魅力です。
実際、私もオペア2年目の年末年始には、友人とニューヨークへ旅行に行きました。お正月にあえて環境を変えたことで、ホームシックな気持ちが少し和らいだのを覚えています。ブロードウェイのミュージカルを観たり、国連本部を訪れたり、ロックフェラー・センターのクリスマスツリーを見ることもできました。 日本のお正月をそのまま再現するのは難しくても、アメリカならではの過ごし方を見つけることで、気持ちが前向きになることもあります。お正月に旅行をするという選択肢も、オペア生活を楽しむひとつの方法かもしれません。
ホームシック対処法
オペアに限らず、ワーホリ(ワーキングホリデー)や語学留学などで海外生活を始めると、多くの人が一度はホームシックを経験すると思います。 知らない環境での生活が続くなかで、家族や友人、日本の日常が恋しくなるのはとても自然なことです。 今は無料で通話やビデオ通話ができる時代なので、ひと昔前と比べるとホームシックの対処法も増えました。SNSを通して日本の様子をリアルタイムで知ることができますし、海外に住む日本人や他国出身の人たちとも簡単につながることができます。悩みや気持ちを共有しやすい環境があるのは、心強いですよね。
私自身のホームシックは比較的軽いもので、友人と話したり、体を動かしたりすることで乗り越えることができました。一方で、帰国後に感じた「アメリカへのホームシック」は想像以上に強く、乗り越えるまでにアメリカで過ごした期間と同じ約2年かかりました。 特に帰国してから最初の1年は、「アメリカに帰りたい」という気持ちが常に頭にあり、どこへ出かけても日本とアメリカを比べてしまい、寂しさや悲しさを感じることが多かったです。 でも、その経験を通して気づいたことがあります。それは、慣れや習慣、そして時間が解決してくれることも多いということです。ホームシックになったとき、無理に元気を出そうとしたり、寂しい気持ちを押し殺して明るく振る舞ったりする必要はありません。「今はそういう時期なんだ」と自分の気持ちに寄り添いながら、時間に任せることも大切だと思います。無理に乗り越えようとしなくても、少しずつ気持ちは変化していきます。
まとめ
アメリカで迎える年末年始は、日本とは文化や雰囲気が大きく異なり、オペアやワーキングホリデー、語学留学中の方にとっては、ふと寂しさを感じやすい時期でもあります。お正月らしい行事が少ない分、日本の家族や友人を思い出し、ホームシックを感じることも珍しくありません。 一方で、アメリカの年末年始は旅行に出かけたり、普段とは違う過ごし方をしたりと、気持ちを切り替えやすい時期でもあります。環境を少し変えることで、気分が和らぐこともあります。 もし寂しさを感じたとしても、無理に元気を出す必要はありません。海外生活のなかで感じるホームシックは、時間とともに少しずつ落ち着いていくことが多いです。アメリカで過ごす年末年始も、戸惑いや寂しさを含めて、あとから振り返ると大切な思い出になるはずです。







